<ヒメシロチョウとは>
ヒメシロチョウは絹糸で紡いだような純白のチョウで、良好な環境の草原環境に生息しています。幼虫の食草はツルフジバカマが知られています。北海道、東日本、中国地方と九州地方の一部に生息していましたが、生息環境の減少等でいくつかの地域では絶滅してしまっており、現在残っている地域でも生息地はかなり局所的です。環境省のレッドリスト(2020)では絶滅危惧IB類 (EN)に選定されており、我々の活動地がある長野県のレッドリスト(2015)でも絶滅危惧II類 (VU)に選定されています(レッドデータ検索システム)。
わかぜんではヒメシロチョウの現在の生息地の環境整備及び維持管理、現在の生息地周辺の潜在的生息環境の再生・創出、新規生息地の探索、系統保存に向けた取組みを実施しています。
<生息地の保全>
ヒメシロチョウは明るい草原環境に生息しており、定期的な管理が行われる耕作地近辺や河川敷等は生息に適しています。しかし、卵や幼虫の時期に草刈りが行われてしまうと成虫になれなくなり、だからと言って草刈りを怠ると草原環境が荒れてしまい、生息に適した環境では無くなってしまいます。幼虫が全部いなくなっていしまわない程度の草刈りや刈るタイミング等のバランスが大切なのです。

わかぜんでは、地域の方々と協力して生息地の草地管理を実施しています。
草刈りが実施される前にツルフジバカマにラベリングを行い、刈り取られないようにご配慮いただいています。大きなツルフジバカマ群落は適切な時期に草刈りをできるように残してもらっています。そのお返しと言ってはなんですが、地区の草刈りに積極的に参加をしています。こうすることで、生物多様性の保全と地域の草地管理の労力の軽減を両立させ、誰も損をしないような関係を構築しています。
また、地域の方々から教えていただいた情報を元に、生息可能性地の調査や潜在的な生息可能性地の再生・創出、新規生息地の探索を実施しています。
<飼育による保全>
生息地の保全だけでなく、チョウを飼育することによる保全も実施しています。工事などで一時的に生息地での生存が危うくなってしまった地点などの個体を捕獲し飼育することで、その場所の個体が絶滅してしまうのを回避します。元いた生息地やその近隣への再導入を目指します。

<写真集>




